日本の司法を正す会 4


5月18日開催、日本の司法を正す会の院内集会「冤罪はゆるさない!」は、午後2時から衆議院第1議員会館の大会議室で、衆参国会議員、報道関係者ら約150人が参加して行われました。

司会進行は、ジャーナリストの青木理さん。

まず、今月24日に再審判決が予定されている布川事件冤罪被害者の桜井昌司さんと杉山卓男さんの二人から、40余年の長きにわたる再審闘争、そして無罪への苦労の道のりや不当な扱いに対する無念の思いが語られ、次いで、狭山事件の元被告で47年間無実を訴えてこられた石川一雄さんから、長年検察により隠されていた証拠が開示され、やっと事実調べの動きが出てきたことなどが報告されました。

また、袴田事件で獄中におられる袴田巌さんの姉の袴田秀子さんは、「面会に行っても会ってくれなくなり心配している。どうかみなさんの支援をお願いしたい」と切々と訴えられました。

私も冤罪被害者の一人として、枚方談合事件の概要・経過を説明するとともに、この事件における特捜捜査の誤り、裁判の問題点、マスコミ報道の在り方について発言し、理解を求めました。

発言者それぞれから「多くの方の支援でここまでこられた」「無罪を訴えることもできない冤罪被害者はたくさんいる」「これからは冤罪を無くす運動に生涯をかける」と冤罪に対する思いが話されたのを受けて、ジャーナリストの魚住さんがコメント。

▽何の支援もなければ、無実の人でも自供してしまう精神状況に追い込まれる▽裁判官は、無罪判決は有罪判決より何倍も書く手間がかかるうえ、無罪判決を出すと出世もできないのが実態▽特捜事件は、本人が否認しても参考人の調書だけで有罪にされてしまうので、参考人の聴取も全てを全面可視化する必要がある▽検察のあり方検討会議の提言のように「可視化の試行」というレベルでは、何年やっても改革できない、などと見解を述べました。

一方、来賓の福島瑞穂社民党党首は、冤罪は政治の責任であり、取り調べの全面可視化と全証拠の開示は、人権の観点からもどうして進めなければならないと挨拶されました。

最後に、◎全ての取り調べ、参考人の聴取に全面可視化の導入◎検察・警察が押収した証拠の全面開示◎特捜警察の廃止を含めた見直し◎袴田巌さんの釈放◎大阪地検特捜部の事件の調査・検証を求める決議を行って閉会しました。