あるレストランの閉店

地元で半世紀にわたってご夫婦で営業を続けてこられたあるレストランが、先週末をもって閉店されました。
店じまいを聞きつけた馴染みのお客さんたちが、今月に入ってひっきりなしに訪れ、「商店街が寂しくなるなあ」「美味しい味が忘れられない」―と、店の前に行列ができるほど連日超満員に。
ご高齢を心配する娘さんらから「もうゆっくりしてほしい」と強く説得され、周囲に惜しまれての引退となったのでした。
「なかなか言えなかったけど、お父さん、お母さん、本当にありがとう」―。
思い出がたくさん詰まった店でのさよならパーティーで、息子さんから心のこもった言葉。涙を流されたご夫婦の姿がジンと胸に響きました。
本当に長い間お疲れさまでした。
地域に愛され続けてきたお店の灯が、様々な理由によって消えていくことは、とても残念です。
このまちで必要なのは、車でしか行けない大型店のこれ以上の出店ではなく、子どもたちから高齢者まで安心して買い物ができる、そんな身近で温もりのある商店街のお店だとつくづく思います。