祈り

東日本大震災から2年目の3月11日、東京都内で行われた「祈りの日」の催しに参加、また、上映中の映画「祈り」を鑑賞し、感銘を受けました。
明治記念館で行われた「3月11日 日本人の原点 『祈りの日』式典」では、地震が発生した午後2時46分に黙祷を捧げたあと、約千人が献花。

続いて来賓の佐藤栄作久前福島県知事が「原発が安全だという国の説明を信じてきた双葉郡の人たちは、今、帰ることもできない」と切々と訴えました。

現職知事時代から一貫して原発に反対の姿勢を貫いてこられた佐藤さんは、前日に国会前で行われた「原発ゼロ大行動」にも参加され「福島を忘れないでほしい」と何度も呼びかけました。

式典のあと、植物生態学者で(財)国際生態学センター所長の宮崎昭・横浜国大名誉教授が、「いのちを守る森の防潮堤をつくろう」のテーマで講演。震災の瓦礫を有効利用して埋めた土の上に常緑広葉樹林を育てて延長300キロにわたる「森の防潮堤」の築堤を提案されました。

一方、白鳥哲監督の映画「祈り」は、祈りや瞑想が遺伝子のスイッチをオンにし免疫力を高めることなど、心の働きの科学的な実証を試みる村上和雄・筑波大名誉教授の研究が中心テーマ。目に見えない祈りのパワーが証明されれば、それにつれて人々の意識も大きくシフトすることは間違いありません。

3.11の大きな犠牲をきっかけに、生き方や意識のあり方を変えようとする人々が増えてきています。たとえ一人ひとりの力は小さくてもできることを積み重ねていけば、その意識の持つパワーが幾重にもつながり、大きなうねりとなってきっと社会を変えていくことができるーそんなことを強く感じました。