市議会一般質問・その1

先般、市が公表した「談合問題にかかる総括」について17日、高橋伸介議員(みんなの党市民会議)が質問されました。

私の市長時代、高橋議員はシンパというより是々非々の立場で、市民派の視点から常に市政改革の推進を追求してこられました。そのおかげで当時、市政の慣習・慣例を打ち破った改革が進んだといえます。

高橋議員は、この事件の検察の組み立てに当初から疑問を持ってほぼ欠かさず裁判を傍聴され、誰よりも事件の真相に迫られた議員だと私は思います。

それ故に、「総括」について、「ただ判決文を要約し、羅列しただけで違和感がある」とし、「枚方市政の歴史的資料として不十分で、後世に耐え得るものではない」ことから、「再度総括を見直すべき」、と迫りました。

その根拠として、▽中司に収賄がなく、物的証拠もなく、裁判で一貫して無罪を主張して最高裁まで争ったこと▽談合対策の現職警察官が収賄を働いたこと▽小堀副市長が完全な形で無罪を勝ち取られたこと▽行政執行プロセスに談合が入り込んでおらず一般的な官製談合でないこと・・・等を挙げた上で、「総括」が「100年に一度あるかないかの異例なこの事件の特徴を捉えていない」「無罪を訴えて最高裁まで争った経緯や裁判の争点も記載されておらず、人権上の配慮もない」―と指摘。 
これに対し、総務部長は、「役所ぐるみといった意味での官製談合ではなかった」との認識を示しながらも、「総括」については「裁判において認定された事項に基づいて記載することが適切」、「裁判の場における個々の発言内容についてコメントできない」などと、木で鼻をくくった答弁に終始しました。

また、市が市長退職手当の返納を求める方針であることについて、高橋議員は、▽危機的な赤字財政から脱却する一方で、清掃工場・火葬場の整備や学校の耐震化等、市民生活に不可欠な施策を推進した中司の市政への貢献度が極めて高いこと▽一般的な官製談合ではないことや、近く再審請求を行うと聞いていることなど極めて稀な事件であること▽賠償金が支払われているため市の損害はなく、むしろ余剰金が出ていること▽退職手当の返納は、「できる」規定、即ち議会が執行機関に誤った判断を回避するよう与えた権能を有する規定であり、「ねばならない」規定ではないこと―などから、考慮されてしかるべきだと、再考を求めました。

この問題に対する次の質疑は19日です。