博士王仁祭り

11月3日の文化の日にあわせて、枚方・藤阪東町にある「伝王仁墓」では毎年「博士王仁まつり」が開催されています。

第30回の節目となった今回は、主催者、来賓の挨拶に続いて、長年にわたって周辺の環境美化に努めるとともに王仁博士の顕彰や韓国との交流活動を行ってこられた「王仁塚の環境を守る会」に対して、大阪日韓親善協会及び枚方市から感謝状が贈呈されました。続いて、近くにある菅原東小学校の児童が校歌と韓国語の「故郷の春」を合唱したあと、参列者の献花でまつりが締めくくられました。

「伝王仁墓」は、4世紀末に朝鮮半島から日本に漢字を伝えた王仁博士の墓とされています。一方、生誕地の韓国全羅南道霊岩郡には王仁廟があり、そうした縁で枚方市と霊岩郡とは友好都市協定を結び都市交流を進めており、この日も同郡から副郡守をはじめ18人の代表団が来られました。
守る会を代表して感謝状を受けられた吉留一夫さんのスピーチをお聞きし、かつて一緒に訪韓して霊岩郡の春の王仁大祭に参加し、当時の金郡守と友好都市を結ぶ固い約束を交わし、記念植樹をした情景がよみがえってきました。
近年この「伝王仁墓」には、韓国からの修学旅行生をはじめ観光客や墓参者も徐々に増えてきています。自治体間や地域同士の国際交流を積み重ねることは、地道であっても将来必ず実を結ぶ大切な事業だと思います。