GNH・幸福度

10月28、29の両日、柏原市のワーキング・グループ職員6人と一緒に、東京・荒川区を訪問しました。
訪問の目的は、荒川区が昨年設立した同区の自治総合研究所で取り組んでいる、GNH(グロス・ナショナル・ハピネス=国民総幸福量、幸福度)の調査・研究について学ぶためです。http://www.rilac.or.jp/

荒川区では、GNPやGDPに代わる新しい価値観として注目されているGNH(荒川区ではアラカワの頭文字Aを用いてGAH=グロス・アラカワ・ハピネスと表現)を全国に先駆けて行政システムに導入、GAH(荒川区民総幸福度)を高めるための政策づくりやGAHの指標化に取り組んでいます。
28日には、同研究所の設立1周年記念シンポジウムがあり、神野直彦・東大名誉教授の基調講演に続いて、西川太一郎荒川区長を交えてパネルディスカッション(写真)が行われました。
各パネラーからは、荒川区の取り組みへの評価をはじめ、社会の閉塞感を打開するためにはGNHの考え方を行政に導入することが不可欠であることや、幸福度の指標づくりにおける留意点などについて様々な意見が出されました。

29日は、日暮里駅前再開発や都内で初めてのこども園などの行政視察の後、柏原市荒川区のワーキング・グループによる意見交換会(写真)を行いました。
柏原市側から、GAHに対する区民の認知度、GAHに基づく具体的な施策や指標の内容などについて質問が投げかけられ、荒川区側からは、1年間の研究を踏まえた取り組みの成果や問題点などの報告がありました。
今後の自治体経営にGNH=幸福度の視点は欠かせないものであり、柏原市でも、GKH(グロス・カシワラ・ハピネス=柏原市民総幸福度)を高めることをまちづくり戦略の理念に掲げ、荒川区と連携しながら研究・実践、自治体のネットワークづくりを行っていきます。