在宅支援活動

高齢者の在宅医療・福祉を支える活動を行っている、NPO法人デイコールサービス協会の講演会が8日、メセナ枚方会館で開かれ、松本敏理事長が研究・活動報告を行いました。
この活動の柱となっている「デイコール」の考え方は、医師と患者、地域と高齢者など、人と人との対話による心の交流です。
その考えを基本に、かつて枚方市でも旧厚生省のモデル事業として3年間、医師会等の協力で、毎日定時にかかりつけ医が専用の電話機で在宅の患者に直接話しかける「デイコール問診」を実施しました。
当時その事業に関わってこられた松本さんの報告では、通院や入院に伴う様々な負担軽減をはじめ、毎日の医師の問診による症状の改善や、認知症に対する予防効果があったこと、さらに、こうした医療・福祉のネットワークがうまく機能すれば、ひいては医療費等の軽減にもつながるとされています。
松本さんはその経験を踏まえてNPO法人デイコールサービス協会を設立、大学院で研究しながら継続した活動を試みて来られました。
現在、私の母は認知症で寝たきりの生活ですが、認知症患者の推計は約460万人。母と同年齢の85歳以上では、実に40%以上が認知症といわれています。一方で、一人暮らしの高齢者は約480万人にのぼり、孤独死は増加しています。
また、こうした社会構造が社会保障費等の増大を招き、災害対策の在り方に大きく影響しているのも現実です。
無縁社会」の広がりに歯止めをかけるためにも、つながりを求める人々を支えるヒューマンネットワークの活動は大切です。